片付け原則 「保留という分類をつくる」
片付け原則 「保留という分類をつくる」
モノを「ときめき」と「使用」の基準で分けると、以下の4つに分けられる。
① 「ときめく・使用」
② 「ときめく・不使用」
③ 「ときめかない・使用」
④ 「ときめかない・不使用」
①を残すための片づけをしているから、①だけを残し、
他の②・③・④に分けられたものは、「保留」のモノとする。
これは、①「ときめく・使用」のモノだけを部屋に置き、
②・③・④のモノは部屋の外か隅、収納などに「保留スペース」を作り、そこに置いておくということだ。
ただし、③「ときめかない・使用」のモノは、それがないと生活が困難である場合が大いに想定できるため、
元の場所に戻すことがある。
分けるという作業であるから、分けたら、
自分が③「ときめかない・使用」のモノをそれと認識できればよいのだ。
また、②・③・④に分けられたモノをすぐには手放さないということだ。
幸せを感じるモノに囲まれた生活を目指す片付けを行うため、
片付けながら、実際に生活してみないと、片付けはすすまない。
”片付け祭”が終わったからと言って、とたんに、理想の生活はやってこない。
②・③・④のモノを、すぐに手放さず、”片付け祭”が終わった後で、
自分が「ときめく」・「使用」のモノがあると気づいた場合には、
「保留」のモノが、①「ときめく・使用」のモノに変わることがある。
だから、清察である僕は依頼人のモノを勝手に捨てないし、
むしろ、依頼人に「すぐにモノを捨てないこと」を伝えるのだ。
”片付け祭”が終わったすぐあとは、
「ゆっくり時間をかけて、徐々にモノを手放すこと」になる。
当然、④「ときめかない・不使用」のモノから手放すことになるだろう。
手放すことになれる、つまり、ときめき・使用の基準の安定が得られれば、
モノを手放す際の効率も上がってくる。
自転車の運転において、徐々に慣れて、
より遠い距離、より早い速度、より軽やかな操作での運転になっていくことと同じである。
「保留」という結果に終わることは、片付けられないからではない。
ただ、片付け途中であるというだけのこと。
さらに言えば、「保留」のモノは”片付け祭”で出てくるだけでなく、
これから生活していく中でも出てくることになる。
収納の話になってしまうが、”片付け祭”が終わってからは、
「保留スペース」を1つだけ作って、そこに、「保留」のモノを置いていく。
「保留スペース」のモノは、時間をかけて、判断がつくまでそのまま置いておく。
この原則は、モノを「ときめき」・「使用」の基準で分けたから、
不要のモノを捨てよう!ということまったくないという理解を求めるものだ。
基準で分けたあとは、”残すモノ”と”保留しておくモノ”が分けられるだけなのだ。
片付け原則 「保留という分類をつくる」